田口織物工場は、市内から西北西へ直線距離で5kmちょっと、山が近く、田んぼや畑、野っ原に囲まれた自然豊かな場所で、1960年に創業いたしました。
創業当初は、和服の日常着や作務衣などの織物を中心に作り続けてきましたが、生活様式の変化に伴い、1970年代半ばからは、洋装(服地)の生産に比重を移すようになりました。
八王子の中では、いち早く洋服地の生産に取りかかったと言う事もあり、1980年代初頭からブームになったDCブランドの生地を多く手がけました。
歌番組やテレビドラマ、映画などに出演される方々の衣装の生地に使われる事も多く、生地を気に入ってくださった方からは、現在でも継続してご注文を頂いております。
八王子織物の歴史ですが、修学時の恩師でもあり、染織史研究家でもあります、松岡芳朗氏著書「研究誌」一部抜粋によりますと。
~~八王子周辺(八王子・村山・青梅)の染織業の起こりは平安末期が定説となっている。
950年、小野義孝(武蔵7党の1つ横山党の祖)が武蔵の国司に任ぜられ、織物をとくに奨励したことが、今日の八王子染織業の源泉となる。~~
と書かれています。
このことから、1000年以上の歴史ある地場産業になるわけです。